昨年の8月9日、元預りっ子の清(さや)が亡くなりました。
清は、三歳を迎えることなく逝ってしまいました。
清の死は、事故でした。
同じような悲しい事故が起こらないことを願うなら、少しでも早くお伝えなくてはと思いながらも、
今日までそのことを綴ることができませんでした。
清は、電車に轢かれてしまいました・・・。
今でも、清のお家の近くの線路を通ると、体が震えてしまいます。
清のことをお伝えしようと思うと胸が苦しくなり、吸っても吸っても酸素が足りなくなる気がします。
清が事故にあったのは、清が愛されていなかったからではありません。
愛され、可愛がられ、大切にされ・・・、それでも事故は起きてしまいました。
このことを綴る時は、同じような悲しいお別れが二度と起きないよう願うと共に、
最後の日まで愛された清のためにも、可愛い清を、清との楽しかった思い出を
ほっこりお伝えしたいと思っていました。
でも、もう大丈夫だろうと、アルバムに載せる清の写真を選ぼうとするたびに、
寂しくて寂しくて、どうしてもほっこりなアルバムが作れそうにありませんでした。
今も、思い出せば涙スイッチをポチッと押したかのごとくポロポロ涙がこぼれます・・・。
あの夏の日から、心のどこかが止まってしまった気がします。
預かり、辞めようかな・・・と思いました。
でも、手を差し伸べなければ死んでしまう子がいることを知っている以上、
きっと辞めないということもわかっていました。
なので、心のどこかが止まってないと、どうにもバランスが取れませんでした。
それでもやっと今日、清のことを綴ろうと思います。
大好きな大好きな清との楽しかった思い出。
出会えたことで感じた幸せ。
チビスケんちの預かりっ子アルバムで、可愛い可愛い清の写真と共に、綴りました・・・。
清が逝ってしまった数日後、元預りっ子のご家族さまたちにメールを出しました。
日記では、改めて綴りなおすつもりでしたが、清の悲しすぎる事故に対する思いは、
随分時間が経った今も、あの時とまったく変わりありません。
長い日記になってしまいますが、その時のメールをこちらに載せさせていただきます。
清は、本当に本当に可愛い子でした。
出会えたこと、本当に本当に幸せでした。
***** ***** *****元預りっ子ご家族の皆様、こんばんは。
千葉わん、チビスケ母です。
今日は、とても悲しいお知らせとお願いがありBCCメールにて皆様にご連絡させていただきます。
実は8月9日に、元預りワンコの清(さや)という子が亡くなりました。
もう少しで3歳という若さでした。
こちらへは、10日に連絡が入りましたが、9日の夕方ついうっかり開け放してしまったドアより出てしまい電車に轢かれてしまいました。
ドアが開いていたのはほんの数分のことで、気付いてすぐにご家族総出で探されましたが、その晩、清を見つけることはできず、
翌日JRより、電車にひかれていたので事故現場の脇に埋めたとの連絡が入りました。
ご家族さまよりこちらに連絡があったとき、どうか、どうか間違いであって欲しいと願いました。
しかしながら、あまりにも辛い現実ですが、そのワンコは間違いなく清でした。
清の首輪には自宅の電話番号が付いていました。
そのおかげて、お家に帰れないまま線路脇に永遠に埋められるという悲しすぎる結末は避けられ、
翌日にはご家族さまが現場に出向き、清はお家に戻ることができました・・・。
今まで私は、ご家族さまが新しく家族として迎えたワン・ニャンと楽しく暮らしてくださること、それを一番に考えてまいりました。
脱走したと事後報告でお聞きすることも多々ありましたが、その折も、戻ってこれたことが幸運なだけで、
次も必ず戻れるとは限らないこと、やんわりとお伝えしてきたつもりです。
強く申し上げなかったのは、皆様が新しい家族をとても大切され愛してくださっていることを感じているからでした。
しかしながら、このようなことが起こってしまった今、己の甘さを後悔しております。
清は可愛がられていなかったワンコではありません。
大切にされ、愛されていたワンコです。
皆様の家族となった子たちとなんら変わらぬ幸せを、9日にひとりでドアを出るまでは享受していたワンコです。
その清でさえ、このような事故に合ってしまいました。
つまり今回の事故は他人事ではなく、今メールをさせていただいているどのお宅でも起こりうることだということです。
今、自分のそばにいる子が、ほんの一瞬のうっかりから手元から離れ、二度と会えない、または変わり果てた姿で対面することになるというのは、
決して有り得ないことではないのです。
今、手元に大切な家族がいることは、たまたま今までが幸運だっただけのことだと私は思っています。
ご家族さまの中には、以前、事故でワン・ニャンを亡くされた方もいらっしゃいます。
そのようなご家族さまが、その後悲しみを乗り越えられ、細心の注意を払って新しい家族を迎えてくださっていること、心から感謝しております。
幸いにも事故に合われていないご家族さまの中には、うちの子は大丈夫、うちに限って事故はない、と思われている方もいらっしゃると思います。
でも、脱走、事故、迷子に関しては、例外はどの子にもないということ、再度、お伝え申し上げます。
ご自身がしっかりされていても天災は避けられません。
ご自身がしっかりされていても事故が向こうからやってくることはあります。
万が一への備えを、どうか今一度ご確認ください。
玄関を開けたとき、ご自宅がどのような状況になるのか。
閉め忘れた窓やドア、お庭からの脱走経験があるお宅は、再度、脱走防止対策をお考えになってください。
迷子札は付いているか、せっかく付けた迷子札の電話番号はしっかり読めるか、キャリーの留め金は壊れていないか・・・。
注意してしすぎるということはないと思います。
ワンコたちのリードやカラー、ハーネスのチェックは定期的になさってください。
それらは確実に消耗品です。
簡単に壊れます。千切れます。
脱走しても自分でもどれると思わないでください。
事故はどこでも起こります。
迷子を見ても、誰でもが手は差し伸べてくれません。
通報されれば、センターに連れて行かれてしまいます。
一分、一秒だって家族を入れておきたくないと、私の肌が、鼻が、目が、体中が感じるようなところでした。
それでもマイクロチップを入れていれば、処分対象の部屋ではなく検疫用などの部屋で家族を待つことができます。
ニャンコご家族さまも、完全室内飼いだからと安心なさらないでください。
今迷子になっているニャンコの中には、獣医さんに行くときにキャリーを落とし、その瞬間に逃げたという子もいます。
絶対にそんなことは有り得ないと思うことが起こるからこそ、迷子や脱走が存在すること、今一度お伝えいたします。
小梅のママも、小梅を逃がしたくて逃がしたのではありません。
昨日大丈夫だったことが、今日大丈夫ではなかっただけです。
あれからもう4ヶ月です、
小梅ママは、お仕事や家事を終えてから、今も毎日小梅を捜し続けています。
大切な家族にしてあげられること、してあげたいことは、それぞれのご家族で違うと思います。
でも、迷子にしたい、事故に合わせたいご家族は今メールをさしあげているご家族の中にはいません。
もしまだしていないこと、しようと思っていることがあれば、どうか先延ばしにせずなさってください。
清が事故に合い、すぐにもこういったメールを差し上げなくてはとは思いましたが、
まず最初に清のことを伝えるのは、清の姉妹で一緒に我が家の預りっ子だった澄(すみ)のご家族と思いました。
ちょうど夏休みでご旅行に行かれていたので、帰りを待っていたため、ご連絡が今となりました。
その間にも、もし澄のご家族を待たずに発信していればというようなことがあったら、それこそ取り返しの付かないことではありましたが、
私自信、すぐに行動をおこすにはあまりにも衝撃が強すぎたことも事実です。
どの子とも、いつかは来るお別れの日ではありますが、最後の日を迎えるご家族が、
楽しかったね、たくさんのいい時間を過ごせたねと、お別れの悲しみの中、今までずっと幸せだったねと思えるような毎日が続くこと、
心からお祈り申し上げます。
後日、ブログにて清の思い出を綴りたいと思います。
清のご家族と清のような悲しいお別れが、もう二度と起こりませんように・・・。
また、10日の夜以降にメール、お電話、またお会いした皆様、澄のご家族にお伝えしてからという思いではありましたが、
その場でお知らせしなかったこと、この場をお借りしてお詫び申し上げます。
皆様が、どうかずっとずっと幸せに過ごせますよう、心からお祈り申し上げます。
千葉わん・チビスケ母
***** ***** *****この写真は、一昨年の千葉わんカレンダーにも載せたものです。